立体駐車場の増販増客 夜間月極契約台数前年同月比240%!

今回も企画塾で毎年発刊している「増販増客実例集」から、事例をご紹介いたします。

立体駐車場の増販増客 夜間月極契約台数前年同月比240%!

(2006年 企画塾出版部 増販増客実例集より抜粋)


こちらの事
例は、北海道の井上理公認会計士事務所にお勤め(当時)の塙裕之さんが支援された事例です。「雄和パーキング」のスタッフのみなさまがお取り組みになりました。

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「雄和パーキング」は北海道帯広市の中心歓楽街に位置し、表通りに面したA棟と裏通りに面したB棟の二棟からなり、各々62台ずつ、合計124台の収容が可能な「垂直循環式」立体駐車場です。

 

 立体駐車場設備にはいくつかの方式がありますが、「垂直循環式」とは、建屋の中を多数の車台が長円形に回転しながら循環移動するもので「メリーゴーランド式」ともいわれ、読者の皆様の中にも同方式の立体駐車場を利用された事がある方も多いのではないかと思います。


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続いて経営の概況ですが、駐車場業界の景気動向は過去10年間3~8%で下落しているというデータがあります。「雄和パーキング」の場合は昨対85%というかなり厳しい状況でした。売上減少の主な要因としては、道路交通法改正による飲酒運転罰則強化、代行運転業の公認事業化などの社会的要因、帯広市中心部の空洞化による来街者や事業所の減少、増加する空地(市内中心部の約40%)の駐車場転用などの地域的要因、さらには公共施設の駐車場の土日祝祭日無料開放、低価格設定駐車場の増加などが挙げられます。このような厳しい経営環境が長年続いていましたが、決してただ手をこまねいていた訳ではありません。

 

平成8年頃から新商品開発をスタートさせるなど、改善の為の努力はずっと続けて来られたのですが、それも近年は明確な成果がなかなか出ないという状況にありました。 

 

さて、CTPTマーケティングで最初に行うのはCT設定です。駐車場事業には小売業やサービス業などとは異なる特徴があります。それは駐車場を訪れる方々=T(ターゲット)の主目的(来場動機)が“駐車場に車を止めること”そのものではないという点です。

 

皆さんが駐車場を訪れるのは買い物や食事、施設を利用する時などではないでしょうか。駐車場利用はあくまでも副次的な目的であり、“駐車場”や“駐車するという行為そのもの”自体はターゲットに対して何ら訴求力を持たないのではと考えたのです。ですからCT設定は遅々として進みませんでした。

 

しかし、CTを設定しないことには先へ進めません。課題提案書による現状分析や、社内での数回にわたるミーティングを経て、様々な商品の中から特に落ち込みの激しかった「B棟夜間月極契約」をコンセプトに、ターゲットへのアピールポイントを「安心・安全な駐車場」に決定しました。

 

有人立体駐車場の強みを生かし、増加する車上荒らしや車体へのキズ付けなどの犯罪行為、また風雨や積雪などの悪天候からお客様の愛車を守り「安心・安全」を提供するというものです。

 

次はターゲットの設定です。これは夜間に駐車場を利用する必要があるのはどのような人か?という観点から、周辺(徒歩圏内)で夜間に営業する事業所(特に飲食関係)の経営者及び従業員に絞り込みました。マイクロマーケティングの一種で、地域差別化戦略である「近隣マーケティング」の考え方です。そして、極力絞り込んだCT設定が見事に合致することとなるのです。

 

あとはコンセプトをターゲットに認知させ、関心・意欲を醸成して顧客心理を契約という行動段階に移行させるためのP(プロセス)T(ツール)設計が残っていますが、あまり手の込んだことは行わず「安心・安全を提供する」という点をアピールするチラシをパソコンで作成し、商店街組合幹部の方を通してターゲットに配布した後、問い合わせ対応などを経て契約獲得に至るというシンプルなものにしました。

 

なお、低コストで実践可能という点もCTPTマーケティングの特徴ですが、今回の企画で要したコストもチラシの用紙代とプリンターのインク代など僅か3,000円のみとかなりローコストです。

 

ここで一つ付け加えますが、実はこの企画を立案するにあたり従来13,980円だったB棟夜間月極料金を10,500円にしました。ただし、決して低価格戦略ではありません。あくまでも競合環境や顧客動向を踏まえた上で、適正と思われる価格に設定し直したのです。この価格戦略も成功要因の一つですが、最大の要因は何といってもCT設定においてかなり思い切った絞り込みを行い整合を図った点ではないかと思います。

 

「ピステ」の全社員が一丸となって取り組まれたCTPTによる売上増企画ですが、価格を引き下げたにも関わらず、売上高は年間累計ベースで約180%の130万円増となり、長年減少傾向が続いていた「雄和パーキング」全体の売上は遂に下げ止まり、CT整合の重要性と威力を改めて感じた事例となりました。

 

当初は駐車場の一部休止や業態転換、廃業も考えているとのことでしたが、今では、より大きな成果達成に向け意欲的に取り組まれております。「ピステ」の継続的な増販増客実現へ向けて、今後も微力ながらお手伝いをさせていただければと思います。 

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このページは、高橋憲行が2013年3月 7日 14:54に書いたブログ記事です。

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