資産は西へ……

2011.0523shinsaibon01.02.jpg
■資産は西へ……
左記小冊子「震災後を元気に生き抜こう!」(4月1日刊)の改訂版の最後の追い込みで、明日ぐらいに終わりますが、以下の話などを入れています。

○関西地方、福岡を中心とした九州など、地方の住宅需要の増大
 東北や首都圏から、以下のような2つのケースも増加します。
・富裕層を中心に資産を関西や福岡など九州にリスクヘッジ
・西日本出身者の退職者が故郷に住宅建設
 初版本では、前2項を説明していましたが、実際、震災直後から関西に多くの人が移動しました。


2011.0523gotoWest01.jpg現実には富裕層だけでなく、欧州各国の在外公館関係者や勤務する日本人、外資系企業の従業員やその家族が会社を閉め、大阪や神戸、岡山などへも緊急避難し、ホテルを長期で借り、住宅を借りたケースは思いのほか多く、3月4月の関西圏のホテルの活況は、こうした外国人に起因するケースが半数くらいはあったようです。
外資系企業は、関西を万が一の東京のバックアップ体制をとりはじめています。
東京を中心に資産形成していた富裕層が、関西や九州に土地やマンションを持ち、資産のリスクヘッジを行う傾向は今後、さらに増えるでしょう。
 関西や福岡など九州地方で、マンションなどの需要は、首都圏に比べると多くはありませんでしたが、今後、需要が増える発生する可能性が高くなったということです。
 万が一の疎開需要としてのものですが、そればかりではありません。
 相続税について課税限度額を下げ、相続税の大増税を政府は考えています。大震災で話題が少ないものの、確実に国会を通過する法案で、落ち着けば相続税の増税は既定路線でしょう。
 相続税は従来、土地持ちや事業家で成功し、都市に不動産を持つ人達しか対象になっていませんでしたが、課税限度額が下がると、共稼ぎの地方公務員や、夫婦で教職員を退職まで続けた人などで、住宅ローンを払い終わった人達などが課税対象になってきます。
 こうした、いままで相続税対象ではなかった人達が、相続税対策として、マンションなどを購入し、震災対策などを視野に入れる結果、首都圏以外への需要拡大が起りやすい状況が生まれてきました。
 地方の住宅会社が住宅販売をする際、首都圏の方が住宅購入するケースがあります。地方出身者が、老後を故郷で過ごそうとする需要ですが、この需要を本格的につかんでいる住宅会社は少数です。


 団塊の世代は、半分近くが「金のたまご」といわれる中卒で東京や関西に出てきた人達です。もちろん高卒で東京や関西、名古屋に出てきた人も含めると、実に多数に及びます。
 こうした人達の大半は、退職金ももらって来所串、老後をどうするか…という段階となっています。
 退職者の大半は、長年暮らしてきた首都圏などで老後を過ごそうとしていたでしょう。ところがこの福島原発の事故がきっかけとなって、故郷に戻ろうという動きも出てきます。関西や中四国、九州などの出身者のなかで顕著となるでしょう。
 関西や九州の地場建設業・住宅会社と東京の不動産業や仲介業との連携ができると、この動向は加速します。

(以上、改訂版「震災後を元気に生き抜こう!」より

■つい先日、1000万円かけて老後のためのリフォームした人が、九州へ

 講演の際、震災後に起こることをいろいろ話をしていましたら、先週の講演後の懇親会の後に、近寄ってきた方がありました。リフォームの仕事をしている方でしたが、こんな話を……

「いや、お話の通りですよ、今年に入ってリフォームを1000万円ほどで受注したのですが、その方は九州出身者の方で、もう向こうに帰られました。1000万円もかけてリフォームされたのにねぇ……」

 つまり、老後は東京で住もうと、1000万円をかけてリフォームされた退職者の方が、地震や原発が気になって、九州への帰郷を決意され、1000千万円のリフォームされた自宅は、売却の方向という話ですね。

 水面下で、こうした話は、いろいろ起こっているでしょうね。

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 資産は西へ……

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.expams.com/mt/mt-tb.cgi/683

コメントする






このブログ記事について

このページは、高橋憲行が2011年5月22日 15:57に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ジャパンリスク…今年、欧米でささやかれる言葉になるかも……」です。

次のブログ記事は「事務所の引越し……引越しは一難去って、また一難」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。