ベンツの3輪車と、自動車産業のスタートアップ

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■世界最初のガソリン車、カール・ベンツの3輪車

さて、昨日(12月3日)にブログアップしたクラシックカーの話を、再びすることにします。

このレトロな車は、1886年カールベンツの3輪車。世界最初のガソリン自動車で「ベンツ・パテント・モートルバーゲン」です。本物ではなく、レプリカですがね。

しかし実に、魅力的な姿をしていますね。

19世紀、蒸気機関で走る鉄道が輸送機関として本格化していることもあり、公道を走る自動車も、蒸気機関の開発競争が盛んでしたが、さしてモノにはならなかったのです。

まあ、みなさん日本の鉄道マニアには垂涎の的であるデコイチを小型化して道路を走らせることを考えてみてください。確かにキツイでしょう。

ガソリンエンジンは19世紀当初から考えられていたものの、実用化にはほど遠い状況だったのですが、ニコラス・オットーがアルコール燃料でのエンジンを開発します。これが1978年。同じドイツ人として触発されたと思われるカール・フリードリッヒ・ベンツは、1979年に2ストロークのガソリンエンジンの開発に成功します。その後4ストロークのエンジンを開発し、これを搭載して、このベンツが完成。

 

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しかし、いろいろたたかれます。それは当時は馬車が交通機関の最大のものですからね。まあ既得権は馬車の業者にある。

一方、馬なしで走るガソリン車などは、当時の巨大産業である馬の生産者や馬車の生産者からボロクソ。

いま軽飛行機で日本中を飛べるようにしよう、なんていったら(私はまじめに考えてるのですが…)、自動車産業、JALやANA、さらには建設業から袋叩きにあうでしょうね。これはもう既得権益を守る人が大声をあげますからね。

しかし50年後には、個人用の軽飛行機か飛行自動車は、ごく普通のものになっているでしょう。

で、ベンツの奥様はエラかった。あまりの自動車の不評に、100キロの道のりを、ベンツに内緒で、この車で走ってみせたのです。これが大評判になる。

こうして20世紀の巨大な産業になる自動車産業は、小さな第一歩を踏み出します。

ちなみにダイムラーは、少し遅れて4輪車で登場。この両者は、第一次大戦後の敗戦国ドイツの経済情勢がきわめて困難なおり、合併に決意。1926年にダイムラー・ベンツとなります。

こういう産業史、そして苦難の道は、ビジネスを考える上で、また企画を考える上で、どれほど参考になるかわかりませんね。こうした成功の周辺に、どれほど挫折した人たちがいたことか……

 

下の写真は、20世紀に入ってからのイギリスの名車、「ロールスロイス 40/50HP シルバーゴースト」です。

いまの時代とは違う、なかなか風格がありますね。

 

タマには料理以外の話もできるんだあ~……なんて思ってる人もいそうですね(笑) 

 

 

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このページは、高橋憲行が2008年12月 4日 07:18に書いたブログ記事です。

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